クズは定時で帰りたい

趣味の時間を捻出するブログ

ブラックな思い出(3)

救いとヒント

現場に出てからの話。

会社は現場出向でも月曜から金曜が現場、

土曜日は現場が休みで会社は営業日なので会社へ出勤するという珍しい黒システムで

現場の人はドン引きしていたが「ケッ、ホワイト企業が」と思っていました。ほんとアホ。

 

しかしこの土曜出勤こそ私が「30手前といわずすぐ辞めてやる」と決意したきっかけとなります。


土曜日に出勤すると、私と同じように平日は現場へ出ていたらしき人が大勢いました。
みんなその辺に散らかっている筆記具を確保するべくうろうろしていた。
(フリクションなんて高くて自分では買えないのよ)
つんつるてんの人、絶対30秒前までベッドで寝てただろ!って人、
毛玉だらけの人、何故かずっとベンチコートの人など
全員大人しそうなのに個性派揃い。

しかしそのうち7割くらいは
大人しすぎたりセンスがやばかったりするだけのいい人でした。

問題は残り3割。

 

1.山田事件

ある日、上司が説明に行くから図面だけ持って待っていてくれというので
席が足りなくて倉庫部屋の席で寝起き30秒の先輩と二人で待っていました。
ところが待てど暮らせど上司が来ない。
始業から30分経ったところで先輩が様子を見に行き、
すぐ戻ってきた。
「なんかよくわからないけど揉めてんだよねえ」
今度は二人で作業部屋へ向かい、物陰から様子を見ると
上司の前でつんつるてんの2人がグジグジ騒いでいる。
(騒いでもグジグジなんだからすごい。)

 

揉めるのは勝手にやればいいのですが、
それでこちらが謎の暇とサービス残業になるのは納得いかないので
2人で近くまで行ってみました。

話を聞くに、男性2人は名字が同じらしく、仮に山田とすると
東京支店の山田A
東北支店から今月だけ東京に来ている山田B
の2名。
そこへ東北支店から「東京の山田くんによろしく」と仕事が来たようで、それを
山田Aは「俺は山田くんと馴れ馴れしく呼ばれるような間柄ではないから違う」
山田Bは「俺は東北支店の山田だから違う」と押し付けあっている。
そして折返し連絡して確認を取るのも2人で拒否しているわけです。
「そんなことしなくても俺じゃないことは明らかです」だとよ。
くだらなすぎる。

 

そんなのなんとかしろよと上司を見ると、
「まあまあまあ」「やっぱ東北支店に電話を」しか言っていない。
「あの、私たちの業務は」
「うぉっ、ごめんね、これ済んだらすぐ行くから」
「私達倉庫部屋にいますね・・・」

結局倉庫部屋へ上司が現れたのは11時過ぎでした。
終礼には山田AB両方いなかった。
何があったんだろう。辞めたのかな。

 

2.ファンシー事件

こんなこともあった。


私が急に部署変えてまで現場へ出たことで、
同期がびっくりして質問してきた。
「芝浦さん一体どういうことなんですか?」
「いや私もさっぱり」
そこで事情通のいい人・S氏が
「現場どこですか」
「○○建設の☆☆計画です」
「あー、前任の佐藤さん(仮)がクビになったからですよ。

仕事中本当にずっと寝てたらしいですよ」

 

佐藤さんといえば私より1か月ほど前に入社した人。
研修中のある日、私は服に困って
スーツの中に胸元に粗めのレースのついた若干ほっこり気味のカットソーを着ていました。
「それ可愛いですね!」
と言った佐藤さんがその日着ていたのはキリンさん柄のカットソーでした。
ちなみにリボンのついたくまさんの日も、ゾウさんの日もあった。
一体どこに大人向けのキリンさん柄の服が売っているのだろうか?

そしてピンストライプのタイトなスーツに

ファンシーなカットソーを合わせるセンスについて未だに伺いたい。

 

3.いつもの号泣事件

また別の日、サービス残業に向かっていた私。隣には静かな女性の先輩。

常に目がすわっていて超ゆっくり喋る何やら怖い感じの人です。

 

この日は1日の半分以上電話で穏やかに暴言吐いてる役員もいないし
静かな室内でした。

ところが残業時間に入ったところで、隣から「うっ、ぐっ」と声が。
何かあったのか?と隣をチラ見すると先輩がしくしく泣いている。
図面を書きながら。


何か悲しいことでも思い出したのか?私の鼻息が嫌だったのか?なんて集中できずにいたら
「うううううんん!!」と泣きながら先輩が荷物を持ってダッシュで出て行きました。

普段着の大人が走ってるのってなんか怖いね。

 

平然と仕事を続けるみんな。
私だけ何か理解できていないようだ。


恐る恐るSさんにどういうことか訊こうと近寄ったら
「あの人はいつもそうなんです」と。

どうも彼女はこの超ブラックに数年いながらサービス残業が嫌なようで
己の精神の限界とともに泣きながらダッシュで退社するらしい。
数分後に戻ってきた上司が「また○○さん帰っちゃった?うーんしょうがないなあ」。

 

しかしなぜみんな文句を言わないのか?
文句を言わないと誓約書は書いたし、
社内各所に監視カメラがあるから言えないかもしれないけどさ。
って思ったけれども、急に帰宅したりくだらない揉め事を延々続けたりできる会社なんてそうそうないからね。
このわがままを通したい人にはいい職場かもしれない。

 

じゃあ自分は?と思ってみると、これといったわがままはない。
あ、いや金か休みがほしい。
ってどっちも全然ないじゃん!!!年末年始は3連休だったけどさ!!!つーか3連休かよ!!!少ねえよ!!!
いる意味ないぜ!!!

 

というわけで転職先を探すことにしたのです。