奨学金を借りています
機構の「きぼう21プラン」だっけ?とにかく三十路でも絶賛返済中の私です。
月に2.3万円をひたすら、失業中だろうと給料が最低賃金割ろうと返済している。
「その歳まで返済続けてるような給料じゃあ大学行った意味なくね?」なんてマウンティングが来そうですが、
楽しかったんだからそれで良い。
しかしそんな大金返せない!とか滞納で信用保証協会に通達が行くとかひどい!って話もあり、
そもそも大学が高いとかいう話も出てきて、でもだから奨学金を返しませんとかいうのはなんか違わないか?と思う。
それは行く前に言うことだ。
奨学金で公立大へ行った私が「貧乏人が大学へ行くこと」について書こうと思います。
貧乏人いろいろ
私の行っていたのは公立の夜間部、さらに学部がややマイナー(当時)だったこともあり
全国各地からいろんな人が来ていました。
学費は年27万円ほど。普通の国公立の半額ですからやはり貧乏人が集まる。
大学には大まかに分けて
1.自宅生と社会人、仕送りあり奨学金なし組
2.一部親負担、残りを奨学金組
3.まるごと奨学金組
4.奨学金を親に仕送りする組(!)
の4パターンがいました。私は3。学内では2の次に多かった。
中心地の駅から徒歩3分のマンション(アパートではない)すら家賃4万円前後の田舎なので
これでバイトすれば普通に生きていけるわけです。
「私立に行くから奨学金を借りといた」なんてのは、うちらにしてみるとお金持ちの世界。
だからお前ら甘えるな!って話ではないですが、貧乏人は知恵を絞るしかない。
奨学金があればいいってわけではない
これを言いたい。すごく言いたい。
奨学金があればそれで大学行けるから就職もできて・・・というわけではないし、
お金のあるなしで学歴にも差が出る云々というのも甘い話だ。
経済格差は大学に入ってからの方が大きい。
私の通っていたお安い大学内にすら経済格差はあった。
例えばゼミ選び、頻繁に研修旅行やらシンポジウムやら行ってわかりやすく「学問を究めた」と言えるゼミには
毎月研修旅行やらシンポジウムやらの分バイトを休んでも生活できて交通費宿泊費も出せる1.と2.の子が集まる。
時給のいい塾講師のバイトなんてのは曜日固定ですから、
頻繁に休む人はできませんよ。(図太く休みまくればいけるけど、契約切られると思う)
サークルも同じ、服装や持ち物も同じ。
「生活」って、就活中の生活費・交通費とか就職時の転居費の蓄えも含みますからね。
・・・これが都内の私立なら奨学金でどうにか入れて、どうよ?
入学前から経済格差を叫ぶ人が、入学してこの格差に耐えられるのでしょうか?
教材もびっくりするほど高くて年に2回くらいしか開かない教科書が6,000円とかするし(文系でも)、サークルに入ればやたら飲み食いする。
文系ぼっちで学問に打ち込むからいいです、っても、それだと今度は就職が難しい。
私もだまされたクチ
そして「奨学金は借金だと知らなかった」という話をたまに聞きます。
予約生だと説明会で返済ペースから何から教わるのですが、入学後に借りる人は知らないのかも?
私は借金ということは知っていたのですが、もっと簡単に返せるものだと聞いていました。
大学を卒業すると給料が良いのでボーナス2年分くらいで繰り上げ完済できる、と母のパート先の社員が言っていたらしいのだ。
以降はホクホクということで、心配はしていなかった。
(高校入学直後に家の経済状況が悪化し、奨学金+国公立しか道がなくなったのもあるが・・・。)
が、就職活動をしてみるとそんな給料の会社はそうそうない。
これじゃあ奨学金返せないかも・・・で諦めた仕事も結構ある。
さらに就職してみると怯えていた以上に税金高いわ(年金超高え)、ボーナスは2年目の冬からで寸志もなし、
職場暑いから弁当持っていけないわ、通勤の服がないわでまあお金がない。
挙句不景気で半年で切られたし。
毎月の返済といざという時の貯金でいっぱいいっぱいでした。
よく考えたら母のパート先、国税庁の時期もあった。
しかし4年間エンジョイしたのは間違いないし、
いかなる経緯でも最終的に借りて大学へ行くと判断したのは私なので返済しているわけです。
奨学金を返せないということ
奨学金を返せないから年収300万円未満は猶予しようかみたいな話も出てますが、
年収300万円で返済できないというのがどうもしっくりこない。
返済できるような生活をするのがつとめではないのか?
大病や失業なんてのは既に猶予措置はあるしね。
そもそも私の月々の貯金をないものとすると、年収300万円なんて額面ですら届いたことが一度もないのだが・・・。
奨学金が返せない、というのは恐らく奨学金返済の優先順位が低いからでしょう。
最低限度の生活に「髪を染める」「大手キャリアのスマホを持つ」「オートロックのマンションに住む」が入っても、「借りたものを返す」は入らない。
「奨学金は月2万、髪を染めるのは月あたり3,000円。比べるのがおかしい。」
・・・貯めろよ。
しかしこれ、義務だろ!とかそういう話以外に問題があるわけです。
滞納者の母校の持っている奨学生採用の枠が減るのです。
何の罪もないただ貧乏なだけの子から学ぶ機会を奪うなんてひどい話だ。
って滞納者も言うのよ。わけわかんねえ。
お前も作ってんの。その状況を。
話が散らかった。
まとめると、
・奨学金がないと大学に絶対行けない状況なら、いずれにせよ雑誌やテレビで見るようなキャンパスライフは無理
・借りたものは返す。学生生活でやりくりも勉強しとけ
・貧乏人はお前だけじゃない