クズは定時で帰りたい

趣味の時間を捻出するブログ

編み物をやれよ!

編み物は良い。

どうしてこれがこんな小さな立場なのかがわからないし

女性向けです感を出してる理由もわからない。

 

編み物の良さ

1.ポータブル

どこでもできる。

電源不要、危険物を使用しない、中断しやすい。

確かに棒針やとじ針は使うが、

あれは相当がんばるかめっちゃ細い針を使うか眼球を狙うとかしないと人間には刺さらない。

これはハンドクラフトでもなかなかない。

場所も選ばない。明かりがあればできる。

ハサミを使う作業は後回しにできる。

 

2.こだわれる

道具や毛糸などこだわれるポイントが多い。

道具にこだわって快適な編み心地を極めてもいいし、

高級糸を買って仕上がりにこだわるのも良い。

工業用の細い糸で市販品みたいなものを作るのも良い。

とにかくおもしろい糸を買い集めて眺めて楽しむのも良い。

 

3.戦略が要る

編むときのフォームひとつで楽になったり速くできたり

仕上がりがピシッと締まったりする。

 

服などを作る場合はゲージの安定性も重要になってくる。

目的に合わせて針の号数を微調整したり、敢えて適正でない針を使ってみたり。

 

気分は野球の先発投手である。

 

 

どうして編み物が流行らないのか

編み物が流行ればもう少し気軽に、

例えば通勤電車の中でスマホではなく編み物ができるようになるはず。

(座れたらね)

 

1.入門のハードル

編み物といえばマフラーである。

このマフラーが冬物の防寒具だから、夏にはとても作りたくはならない。

しかも夏は毛糸売り場もエコアンダリヤ等ゴリゴリの夏糸が幅をきかせているため選択肢がない。

となると棒針編みの入門シーズンは秋冬しかない。

 

かぎ針編み入門といえばアクリルたわしだが、こちらも実はアクリルたわしとして使いやすいものを作るにはそれなりの技術が要る(と思う)。

つーかアクリル毛糸はガシャガシャするのでわりと編みにくい。

 

あとは謎のモチーフね。

編み物を覚えるんだ!!という確固たる意志がある人にはいいかもしれないが

こんなのは言ってみれば「釣りを始めたい人が公民館で竿の素振りを習う」みたいな感じだ。

初心者には「で、それでそれどうすんの?」という周囲の声はかなりのダメージになる。

 

編み物人口を増やすためにはこの残念すぎる入り口をなんとかすべきだ。

 

2.ほんわかしすぎ

手芸店はひどい。

入りやすい店ほど「女性が手作りでほんわかウフフ」な感じを前面に出してくる。

野呂英作とか編みながらPOPはパステルカラーなんだからいただけない。

入りやすくてほんわかしてないのは関東だと新宿と町田のオカダヤ、蒲田のユザワヤくらいではなかろうか。

 

制作見本も女物ばかり。

編み地の美しさや柄の出方などを見るなら面積の広い男物の方がいいはずなのに

女物のいろんな透かし柄ベストがあちこちに掛かっている。

広大なメリヤス編みで質の良さ、色の奥行きをバーンと見せつけてくれよ!!と思う。

 
3.人を選ぶ

これは一時期の洋裁にもいえるんだけど、

ウェアにしろ小物にしろ、作りやすさを優先してフォルムがいまいちなのだ。

特に服の腕周り。

ここをきちっと作らないと骨格によっては10kgくらい増えて見えるのだが

パジャマや子供服のようなまっすぐ切り替えが多すぎる。

それ以前に袖なしが多すぎる。

そんなに袖なしの服を作ってもしょうがないよ・・・

 

どうしてセーターなんて大物を作るのにアレなシルエットのものを作らねばならないのか。

洋裁の袖つけなんかより余程やりやすいのに。

 

 

入りにくい手芸店なんてまさに商店街のスポーツ用品店みたいな雰囲気だし

ほんと大型店が商機を逃してると思うのよ。

私は洋裁好きの母の影響で「材料を買うのだ」という確固たる意志があったからいいけど

それがなかったらあのホワホワした雰囲気のハンドクラフトではなく

釣りとかカメラとかやってたと思う。