長年の疑問の話。
高校の友人と会うことが2パターンある。
ひとつは部活の友人の集まり、ひとつは3年のときに同じクラスだった友人の集まり。
ザ・女子会という感じなのが後者で、およそ1年半に一度くらいのペースで会っている。
26歳の時に集まり、「うちら来年にはアラサーじゃん!やばい!」などと騒いでいたのが
いざ27歳になってみると真顔で「アラサーって28歳からのことを言うらしいよ」と。
どっちにせよ年齢は変わらないし、歳を取るスピードも老いっぷりも変わらないのだが悟りなのか逃げなのか、
友人ながら怖えなと思ったのでした。
そもそも七五三も成人式も祝ってアラサーには怯えるというのがおかしい。急にどうしたんだよ。
しかし「アンチエイジング」とかみんな言っているわけで、
20代のどこかで急に加齢が恐怖になっていくのは普通のことらしい。
私は昔より今の方がいろいろいいんだけどね。メリヤス編みも覚えたし、ガールでは結構な裁量をもらえるようになった。
みんなもきっと行ったことない場所へ行ったり、昇進したりして楽しいはず。
そんな感じで三十路の今もへらへら生きているのだが、
たまーに「おばさん!」と侮蔑的ニュアンスでしつこく念を押してくる奴がいる。
知ってんだけどね。なんでだろうね。
おばさんは何か発言するときに「おばさんとして言わせてもらうと」とかつけないとだめなんでしょうか。
よく就活の性格診断で「信号無視をしたことは一度もないか」みたいな嘘つきを洗い出す項目がありますが、
私はただ老いたことのみを理由に相手を悪くいったことが一度もないです。
だって昔からおばさんの何が悪いのかさっぱりわからないのだ。
ほっといたら、いやほっとかなくても女は普通おばさんになる。
そうはいっても実はおばさんと呼ばれるには条件がある。
・それなりの歳で生きてる
・まあまあ健康
いいことばっかりではないか。
私の歳で入院していると「病気のおばさん」には多分ならない。
「まだ若いのに病に倒れて」である。
死んだらこちらも「まだ若いのに」である。
大病して「まだ若いのに」と言われなくなったらそれは健康な人の世界においてはおばあさんだ。
こっちは元気な方が珍しくなってくるので「元気な婆さん」というのが存在する。
つまりまあまあ元気に生きてないとおばさんにはなれない。いいことではないか。
しかしなんでか知らないがおばさんは蔑まれる。
体に気をつけたり、おばあちゃんになっても旦那様とずっと仲良く♡と言っておきながらおばさんは嫌なのだ。
おばさんを回避するにはそれまでに死ぬしかないと思うのだが、生に執着している。
手抜きになるのをおばさん化とかいうこともある。
じゃあきっちりしてるおばさんは何者なのか。
子供の頃からずっと手抜きの私はずっとおばさんなのか。
もし仮に60歳まで若く、61歳から急におばあさんになるなんてことがあれば
これはもう体調体力、見た目や脳などの問題が一気に来るわけでたまったもんじゃあない。
問題が多発して「若くないんだから無理すんな」って多分厚労省あたりが通達出すわ。
おばさんになることは悪いことではない、
っていうかこれを悪いと言ってどうするのよ。
いつか分かると思ってきたけど結局わからずこの歳である。
いやもしかして、世界中の厳選された素敵なおばさんが私の周りに集結していて
皆さんの周りのおばさんはとんでもない奴ばっかりなのか?